ニコレット

医療従事者用情報


PHARMACIA ファルマシア株式会社からの情報
Nicorette / 禁煙補助剤 / ニコチンガム製剤 / 2mg nicotine


禁煙コーナー / 肺がん治療ネット


ニコレット開発の経緯

そもそもニコチン置換療法は、スウェーデン海軍の潜水艦乗組員が、航海中の禁煙による離脱症状に大変苦しんでいたことがきっかけとなり、1967年にオベ・フェルノ博士により最初に考案されました。

その後、1978年にスウェーデンのファルマシア社により、最初のニコチン製剤としてガムタイプの「ニコレット」が開発されました。日本では1994年に医療用医薬品として上市され、多くの禁煙希望者の禁煙の助けとなってきました。

ニコレットは世界の約60ヵ国で広く使用されています。

ファルマシア社は、これまでに、ニコチン製剤としてさまざまなタイプの禁煙補助剤を開発し、(「ガム」、「パッチ」、「点鼻剤」、「吸入剤」、「舌下錠剤」)中でもガム製剤は、簡便かつ安全に禁煙をスタートでき、すぐれた効果が期待される禁煙補助剤として世界の約60ヵ国で20年以上にわたり使用され、効果をあげています。

1) NICORETTER...the first nicotine replacement therapy to help smokers control their cravings, P4-5:published by Pharmacia
2) NICORETTER...the first nicotine replacement therapy to help smokers control their cravings, P4-5:published by Pharmacia


喫煙の害

喫煙はさまざまな疾患の発症・進展のリスクファクター

喫煙と疾患のリスク
タバコとの関係が疑われる病気の種類には肺がんをはじめとするがん、狭心症、心筋梗塞などの虚血性心疾患、胃・十二指腸潰瘍などの消化器疾患、慢性気管支炎などの呼吸器疾患などがあげられます。
平山 雄:病態生理,7(9):695,1988 


喫煙とニコチン置換療法

1. タバコ依存の成立と禁煙

タバコ依存の成立

A.身体的依存
●ニコチンに対する身体的依存
中枢神経系、末梢神経系に働いて快感をもたらす
●少量で興奮(眠気ざまし)
●大量で鎮静(気を落ち着ける)
ニコチン離脱症状とは
●ニコチンへの渇望
●落ち着きのなさ
●欲求不満または怒り
●心拍数の減少
●不安
●食欲の亢進または体重増加
●集中力の低下

ジレンマ=やめたいけどやめられない

ニコチン置換療法(身体的依存の治療)

禁煙

B.心理的依存
●喫煙の生活習慣
●気分やストレスを喫煙でコントロール

●目覚めの一服
●仕事の区切りで
●会議中に
●お酒を飲みながら
●食事の後
●コーヒーを飲みながら
●車の運転中
●禁煙スペースを出たらすぐ

禁煙指導(心理的依存のケア)と本人の意志

禁煙

2.ニコチン置換療法
■ニコチン置換療法のステップ

●ニコチン置換療法とは
ニコチン置換療法とは、喫煙習慣をニコチン依存ととらえ、ニコチン依存を段階的に改善しながら、禁煙に導く補助的な療法です。
ニコチン置換療法の基本は、ニコチンを喫煙以外の摂取法で置き換えて離脱症状を軽減しながら、その後、置換されたニコチン摂取量を徐々に減らし、最終的にニコチンの摂取量をゼロにすることです。

●ニコレットを用いたニコチン置換療法
ニコレットを用いた治療法は、禁煙を容易にするニコチン置換療法の一つであり、上図のようなステップで禁煙に導くために、ニコチンガムからニコチンを供給する方法です。

●ニコチン置換療法を成功させるためには
禁煙はあくまで本人の意志によって達成されるもので、ニコチン置換療法はそれを助ける「禁煙補助剤」と位置付けられます。したがって、禁煙達成のためには、禁煙したい気持ちと十分な動機が大前提であり、その上で、ニコレットによるニコチン置換療法を適正に行うことで、よりスムーズに禁煙を成功に導くことができます。薬剤師は、まず禁煙希望者の禁煙に対する決意と動機を十分に確認し、ニコレットを適正に使用できるよう励ましを含めた十分な服薬指導を行うことが非常に重要となります。


ニコレットの特徴

ニコレットはタバコをやめたいと望む人のための医薬品です。
ニコレットは禁煙時のイライラ・集中困難などの症状を緩和します。(タバコをきらいにさせる作用はありません。)
タバコを吸わない人や現在吸っていない人は、身体に好ましくない作用を及ぼしますので使用しないでください。
ニコレットは使用量を徐々に減らすことで、あなたを無理のない禁煙へ導きます。


体内薬物動態
ニコレットは、喫煙時に比べてニコチンの吸収が穏やかです。
■血中濃度 〔単回投与(喫煙との比較)〕
ニコレットの血中ニコチン濃度は喫煙直後のような急激な上昇がみられなかった。
[方法]健常喫煙者(14例)にニコレット(ニコチン2mg含有)投与または喫煙(ニコチン0.9mg含有)を行い、血中ニコチン濃度をクロスオーバー法で比較した。

■口腔粘膜からのニコチン吸収
ニコレット(ニコチン2mg含有)1個からの、ニコチン溶出量の約80%が口腔粘膜から吸収され、そのニコチン総吸収量は0.86mgと推定された。
Benowitz,N.L., et al.:Clin. Pharmacol. Ther., 41(4):467, 1987
黒崎勇二ほか:医学のあゆみ, 144(8):679, 1988


臨床効果

■ニコレットの禁煙率の推移。
(一般用医薬品としての使用を想定した臨床試験結果)
禁煙率は12週間(3ヵ月)を通じて40%台を維持し、10週目が48.8%と最も高い。(有効性解析対象:226)
社内臨床試験データ
[方 法]禁煙を希望する成人にニコレット、及び禁煙補助資料(禁煙プログラムカセットテープ、ご使用の手引き、禁煙ノート)を提供の上、12週間にわたり、有効性を検証。
[禁煙率]観察期間中、全く喫煙をしなかった人の割合

■集団禁煙指導の併用は、より有効です。
●集団禁煙指導と併用した場合の禁煙率
ニコレットと集団禁煙指導併用群の禁煙率は、投与・追跡調査期間を通じて、集団禁煙指導単独群に比べて高かった。
中村 正和ほか : 臨床医薬, 6(11): 2377, 1990
[方 法]消化器疾患を有する患者をニコレット・集団禁煙指導併用群と集団禁煙指導単独群に割り付け、12週間試験を行ない、25週まで追跡調査した。
[禁煙率] 観察期間中、全く喫煙をしなかった人の割合

■ニコレットは、禁煙時にあらわれる離脱症状の発現を抑制します。
●二重盲検比較試験(参考:海外データ)
ニコレット投与群の禁煙開始2、3、4日目の離脱症状の発現頻度は、プラセボガム投与群に比べて有意に少なかった。
Schneider, N.G., et al. : Addictive Behaviors, 9 : 149, 1984


安全性

■副作用発現率と主な副作用の種類
 (一般用医薬品承認申請までの集計)

関係部位 2,817例
副作用発現例数 412例
副作用発現率 14.63%

■主な副作用の種類

関係部位 症  状
口・のど 口内炎、のどの痛み
消化器 嘔吐、嘔気、腹部不快感、しゃっくり、げっぷ、胸やけ、食欲不振、下痢
皮ふ 発疹、発赤、かゆみ
精神神経系 頭痛、めまい、思考減退、眠気
循環器 どうき
その他 胸部不快感、胸部刺激感、顔面紅潮、顔面浮腫、気分不良
  社内臨床試験データ


ガムのかみ方

速くかむと口内・のどの刺激感などの症状が強く出るおそれがあります。 ヒリヒリ感はニコチンそのものの作用ですので、できるだけゆっくり、 断続的にかむよう、十分な服薬指導を行ってください。

1. シートから1個を切り離します。裏面のシールをはがし、下のアルミに切れ目を入れ、指で押し出します。
2.ピリッとした味を感じるまで、ゆっくりとかみます(15回程度)。
かみはじめの時は、味が強く感じることがありますので、なめたり、かむ回数を減らすなどしてください。
3.そしてほほと歯ぐきの間にしばらく置きます(味がなくなるまで約1分間以上)。
4.2〜3を約30〜60分間繰り返した後、ガムは紙などに包んで、小児の手の届かない所に捨ててください。

かみ方に関する服薬指導のポイント

ニコチンは口の内側の粘膜から吸収されます。 速くかむと、唾液が多く出、ニコチンが唾液と一緒に飲みこまれ、口腔粘膜からの吸収が低下します。 また、口内・のどの刺激感などの症状が出やすくなります。 必ず1回1個を約30〜60分かけてゆっくり、断続的にかむよう、十分な服薬指導を行う必要があります。(また、温度によりガムがやわらかくなりシートに付着しやすくなることも伝えてください。)


使用量の目安

■ニコレット使用量の目安
禁煙に伴うイライラ・集中困難・落ち着かないなどの症状に悩まされるのは禁煙開始から1〜2週間です。
ニコレットを十分量使用し、 初めから無理に減らそうとしない方が効果的です。

■ 禁煙達成への心がまえ《まずは禁煙意志をおご確認ください。》
カウンセリングには以下の項目を参考にしてください。
●もう一度、禁煙しなければならない理由をよく考えてみましょう。
●自分にとって禁煙することの長所、 短所を考えて、 比べてみましょう。
●禁煙に成功した後の健康的な生活を送る自分を想像してみましょう。

1 ストレスがあると感じていたら、原因は何か考えてみましょう。そして、そのストレスを発散する方法を探してみてください。
2 禁煙開始の日を何かの記念日にしてみてください。初心が忘れ難くなります。
3 スポーツ、散歩、趣味などタバコを忘れる努力をしましょう。
4 ストレスを和らげ、リラックスできる方法を実行しましょう。
5 家族、同僚や知人に禁煙宣言をしましょう。ご自分の禁煙意志が強化されるでしょう。
6 飲み会、マージャンなど喫煙の誘惑がある場所は避けるようにしましょう。


成分/効能/用法・用量

■成分
1個中、次の成分を含有する。
ニコチン 2mg
添加物として、ジブチルヒドロキシトルエン、バニリン、香料を含有する。

■効能
禁煙時のイライラ・集中困難・落ち着かないなどの症状の緩和

■用法・用量
タバコを吸いたいと思ったとき、1回1個をゆっくりと間をおきながら、30〜60分間かけてかむ。
1日の使用個数は表を目安とし、通常、1日4〜12個から始めて適宜増減するが、1日の総使用個数は24個を超えないこと。
禁煙になれてきたら(1ヵ月前後)、1週間ごとに1日の使用個数を1〜2個ずつ減らし、1日の使用個数が1〜2個となった段階で使用をやめる。なお、使用期間は3ヵ月をめどとする。

使用開始時の1日の使用個数の目安

1回量:1個
1日最大使用個数: 24個

禁煙前の1日の禁煙本数 1日の使用個数
20本以下 4〜6個
21〜30本以下 6〜9個
31本以上 9〜12個

用法・用量に関連する注意

1.タバコを吸うのを完全に止めて使用すること。
2.1回に2個以上かまないこと。(ニコチンが過量摂取され、 はきけ、 めまい、 腹痛などの症状があらわれることがある。)
3.辛みや刺激感を感じたらかむのを止めて、ほほの内側などに寄せて休ませること。
4.本剤はガム製剤であるので飲み込まないこと。また、本剤が入れ歯などに付着し、脱落・損傷を起こすことがあるので、入れ歯などの歯科的治療を受けたことのある人は、使用に際して注意すること。
5.コーヒーや炭酸飲料などを飲んだ後、 しばらくは本剤を使用しないこと。(本剤の十分な効果が得られないことがある。)
6.口内に使用する吸入剤やスプレー剤とは同時に使用しないこと。(口内・のどの刺激感、のどの痛みなどの症状を悪化させることがある。)


使用上の注意

■してはいけないこと
(守らないと現在の症状が悪化したり、 副作用が起こりやすくなる)

1.次の人は使用しないこと
   1.非喫煙者〔タバコを吸ったことのない人及び現在タバコを吸っていない人〕(はきけ、めまい、腹痛などの症状があらわれることがある。)
   2.すでに他のニコチン製剤を使用している人
   3.妊婦又は妊娠していると思われる人
   4.重い心臓病を有する人
       3ヵ月以内に心筋梗塞の発作を起こした人
       重い狭心症と医師に診断された人
       重い不整脈と医師に診断された人
   5.急性期脳血管障害(脳梗塞、脳出血等)と医師に診断された人
   6.本剤の成分による過敏症状(発疹・発赤、かゆみ、浮腫等)を起こしたことがある人
   7.あごの関節に障害がある

2.授乳期間中の人は本剤を使用しないこと(本剤を使用する場合は授乳をしないこと) (母乳中に移行し、乳児の脈が速まることが考えられる。)
3.本剤を使用中あるいは使用直後にはタバコを吸わないこと
4.6ヵ月を超えて使用しないこと

■相談すること

1.次の人は使用前に医師、 歯科医師又は薬剤師に相談すること
   1.医師又は歯科医師の治療を受けている人
   2.他の薬を使用している人(他の薬の作用に影響を与えることがある。)
   3.高齢者及び20歳未満の人
   4.本人又は家族がアレルギー体質の人
   5.薬によりアレルギー症状を起こしたことがある人
   6.次の症状のある人
   腹痛、胸痛、口内炎、のどの痛み・のどのはれ
   7.医師から次の診断を受けた人
   心臓疾患(心筋梗塞、狭心症、不整脈)、脳血管障害(脳梗塞、脳出血等)、バージャー病(末梢血管障害)、高血圧、甲状腺機能障害、褐色細   胞腫、糖尿病(インスリン製剤を使用している人)、咽頭炎、食道炎、胃・十二指腸潰瘍、肝臓病、腎臓病 (症状を悪化させたり、現在使用中の   薬の作用に影響を与えることがある)

2.使用後、 次の症状があらわれた場合は、 直ちに使用を中止し、添付文書を持って医師又は薬剤師に相談すること

関係部位 症  状
口・のど 口内炎、のどの痛み
消化器 嘔吐、嘔気、腹部不快感、しゃっくり、げっぷ、胸やけ、食欲不振、下痢
皮ふ 発疹、発赤、かゆみ
精神神経系 頭痛、めまい、思考減退、眠気
循環器 どうき
その他 胸部不快感、胸部刺激感、顔面紅潮、顔面浮腫、気分不良

3.次のような症状があらわれることがあるので、 このような症状の継続又は増強が見られた場合には、 使用を中止し、 医師、歯科医師又は薬剤師に相談すること
   1.口内・のどの刺激感、 舌の荒れ、 味の異常感、 唾液増加、歯肉炎 (ゆっくりかむとこれらの症状は軽くなることがある。)
   2.あごの痛み (他に原因がある可能性がある。)
   3.しゃっくり、げっぷ
4.誤って定められた用量を超えて使用したり、小児が誤飲した場合には、 次のような症状があらわれることがあるので、その場合には、直ちに医師又は薬剤師に相談すること
   はきけ、唾液増加、腹痛、下痢、発汗、頭痛、めまい、聴覚障害、全身脱力(急性ニコチン中毒の可能性がある。)
5.3ヵ月を超えて継続する場合は、 医師又は薬剤師に相談すること。(長期・多量使用によりニコチン依存が本剤に引き継がれることがある。)


保管及び取り扱い上の注意

1.直射日光の当たらない湿気の少ない涼しい所に保管すること。(高温の場所に保管すると、ガムがシートに付着して取り出しにくくなる。)
2.本剤は小児が容易に開けられない包装になっているが、 小児の手の届かない所に保管すること。
3.他の容器に入れ替えないこと。(誤用の原因になったり、 品質が変わる。)
4.使用期限を過ぎた製品は使用しないこと。
5.かみ終わったガムは紙などに包んで小児の手の届かない所に捨てること。


服薬指導のポイント

添付文書の「使用上の注意」を基に、お客様へ対応する際、ご参照ください。

■「使用上の注意」してはいけないことの項に関するQ&A■

Q1 非喫煙者、いわゆる「タバコを吸ったことのない人」や「現在タバコを吸っていない人」がニコレットを使用して良いか。
A タバコを吸ったことのない人、又は他の方法により禁煙を実行している人などの非喫煙者には使用しないようご指導ください。したがって、ご販売戴く際はお客様が喫煙者か否かを必ずご確認ください。ニコレットは喫煙者がタバコをやめるために使用する医薬品で、喫煙習慣のない人は使用してはいけないことになっています。使用すると、ニコチンの薬理作用と推測される、はきけ、めまい、腹痛など、体調不良を起こす場合があります。

Q2 すでに他のニコチン製剤を使用している人がニコレットを使用して良いか。
A 医師の指導下で医療用ニコチン製剤(ニコチンパッチなど)を使用している人は、基礎疾患(循環器・消化器・呼吸器疾患など)をお持ちであったり、あるいは同効薬の重複使用となるため、ニコレットは使用できません。ご販売戴く際には、お客様が医師の指導下で、他のニコチン製剤を使用していないことをご確認ください。

Q3 妊婦又は妊娠していると思われる人がニコレットを使用して良いか。
A 使用しないようご指導ください。動物実験(マウス、サル)において、マウスの胎児に催奇形作用、サルの胎児にアシドーシス、呼吸運動の低下などが報告されています。

Q4 下記のような重い心臓病を有する人がニコレットを使用して良いか。
 1) 3ヵ月以内に心筋梗塞の発作を起こした人
 2) 重い狭心症と医師に診断された人
 3) 重い不整脈と医師に診断された人
A 使用しないようご指導ください。ニコチンはカテコールアミンの分泌を増加させて、血管収縮、心悸亢進をもたらすので、心筋梗塞、狭心症、不整脈の症状を悪化させる可能性があります。

Q5 急性期脳血管障害(脳梗塞、脳出血等)と医師に診断された人がニコレットを使用して良いか。
A 使用しないようご指導ください。ニコチンの交感神経刺激作用により、脳梗塞や脳出血などの急性期脳血管障害の症状に対して影響を与えることが考えられます。

Q6 本剤の成分による過敏症状(発疹・発赤、かゆみ、浮腫等)を起こしたことがある人がニコレットを使用して良いか。
A 使用しないようにご指導ください。本剤には、主成分としてニコチン、添加物としてイオン交換樹脂、D-ソルビトール、D-ソルビトール液(70%)、グリセリン、ポリイソブチレン、エステルガム、グリセリン脂肪酸エステル、炭酸カルシウム、マイクロクリスタリンワックス、ジブチルヒドロキシトルエン、バニリン、香料を含んでいますので、これらの成分に対して過敏症状を起こしたことがある人は再び、症状が発現するおそれがあるため使用できません。

Q7 あごの関節に障害がある人がニコレットを使用して良いか。
A 使用しないようにご指導ください。ニコレットはガム製剤なので、かむ(咀嚼)ことが機械的刺激となって症状を悪化させる可能性があります。

Q8 授乳期間中の人がニコレットを使用して良いか。
A 使用しないようにご指導ください。やむを得ず使用する場合は、授乳を避けて戴くようご指導ください。喫煙者においてニコチンが乳汁中へ移行するとの報告があることから、ニコレットの使用においてもニコチンが乳汁中に移行する可能性が推測されます。もし乳児がそのような母乳を摂取した場合は脈が速まることが考えられます。

Q9 ニコレットを使用中あるいは使用直後にタバコを吸っても良いか。
A 喫煙しないようにご指導ください。ニコレット使用時又はニコレット使用直後に喫煙すると、ニコレットのみ使用時あるいは喫煙のみの時に比べて、多量のニコチンを摂取することになり、ニコチンの薬理作用と推測される、はきけ、めまい、腹痛など、体調不良を起こすことが考えられます。

Q10 ニコレットを6ヵ月を超えて使用しても良いか。
A 使用しないようにご指導ください。ニコレットを長期使用した場合、薬理学的依存(ニコチン依存性)及び行動学的依存(ガムをかむ行為への依存性)が生じるとの報告があります。なお、3ヵ月を超えて継続する場合は、医師又は薬剤師に相談することをお勧めください。


■「使用上の注意」相談することの項に関するQ&A■

Q1 医師又は歯科医師の治療を受けている人がニコレットを使用して良いか。
A Q2及びQ6をご参照の上、ご指導ください。基礎疾患や併用薬などにより、ニコレットの使用を制限する必要もあります。記載以外の基礎疾患や併用薬があるお客様の場合は医師又は歯科医師に相談することをお勧めください。

Q2 他の薬を使用している人がニコレットを使用して良いか。
A 医師に相談することをお勧めください。
喫煙者は喫煙により肝薬物代謝酵素が誘導されていて、薬剤の代謝が促進しているため、禁煙を開始すると代謝が低下することがあります。すなわち、他の医薬品の作用が増強するおそれがあり、その医薬品の投与量の削減が必要となる場合があります。その医薬品の投与量をどの程度削減しなければならないかは、お客様の喫煙量・代謝能など個体差に拠るところも大きく、一概には言及し難いものです。医師の管理の下に、総合的に判断して、使用している医薬品の最適用量を決定するべきと考えます。
例えば、テオフィリン(気管支拡張剤)では、非喫煙者の投与量は喫煙者の1/3〜1/2といわれ、テオフィリンの代謝にニコレットが影響していないとの知見があることを勘案すると、テオフィリンを服用しているお客様がニコレットを使用して禁煙を開始した際には、テオフィリンの投与量を30%以上削減する必要がある場合も推察されます。
したがって、下表の医薬品を服用しているお客様は医師に相談することをご指導ください。

薬剤名等

フェナセチンを含有する製剤(解熱鎮痛剤)、カフェインを含有する製剤(眠気防止剤・解熱鎮痛剤・鎮うん薬など)、テオフィリン(気管支拡張剤)
イミプラミン・クロミプラミン(三環系抗うつ剤)、プロプラノロール[(β−遮断剤)高血圧治療剤]、フルボキサミン(抗うつ剤)
ペンタゾシン(鎮痛剤)、フロセミド(降圧利尿剤)、フレカイニド(不整脈治療剤)

臨床症状・措置方法

タバコをやめてニコレットを使用することにより、医薬品の作用が増強するおそれがある。必要に応じて投与量を削減するなど用量に注意すること。

機序・危険因子

CYP1A2(肝薬物代謝酵素)がこれら薬物の代謝に主に関与する。
CYP1A2(肝薬物代謝酵素)がこれら薬物の代謝に一部関与する。
肝薬物代謝酵素がこれらの医薬品の代謝に関与する。

また、ニコチンはカテコールアミンの分泌を亢進させることから、アドレナリン遮断薬及びアドレナリン作動薬に影響を与えます。

薬剤名等

アドレナリン遮断薬[血圧降下剤]
アドレナリン作動薬[眩うん剤・気管支拡張剤]

臨床症状・措置方法

本剤との併用により、アドレナリン遮断性の薬剤の作用を減弱させるおそれがある。必要に応じてアドレナリン遮断性の薬剤を増量するなど用量に注意すること。
本剤との併用により、アドレナリン作動性の薬剤の作用を増強させるおそれがある。必要に応じてアドレナリン作動性の薬剤を減量するなど用量に注意すること。

機序・危険因子
ニコチンにより血中コルチゾール、カテコールアミンの量が増加する。


Q3 高齢者及び20歳未満の人がニコレットを使用して良いか。
A 高齢者:過量使用しないようにご指導ください。高齢者(65歳以上)は、一般に生理機能が低下しているので、特に用法・用量を守って正しくお使いになるようご指導ください。 また、高齢者は咀嚼機能も低下している場合が多いので、「ニコレット ガムのかみ方」をご参考に、咀嚼方法も十分ご指導戴き、飲み込まないよう注意することを合わせてご指導ください。
20歳未満:20歳未満の場合は医師に相談することをお勧めください。未成年者の喫煙が社会問題化している実態をみると、医師、薬剤師の指導下において、未成年者がニコレットを適正に使用する場合は国民の公衆衛生上の改善に寄与すると考えますが、更に、医師に相談することで、ニコレットに拠らない他の禁煙方法など、適切な対処が受けられるものと考えます。

Q4 本人又は家族がアレルギー体質の人や薬によりアレルギー症状を起したことがある人がニコレットを使用して良いか。
A 十分に注意してご使用戴くようご指導ください。ニコレットの使用でアレルギーが発症する可能性は非常に少ないものの、国内での医療用ニコレット市販後調査で蕁麻疹、紅斑、発疹の発現が報告されています。万一、アレルギーが発症した場合は、使用を中止し、ニコレットの添付文書を持って、直ちに医師の診察を受けることをお勧めください。

Q5 以下の症状のある人がニコレットを使用して良いか。
腹痛、胸痛、口内炎、のどの痛み・のどのはれ
A 医師に相談することをお勧めください。お客様が自覚症状として腹痛や胸痛を感じている場合、心臓疾患、胃・十二指腸潰瘍など、ニコレットの使用で症状を悪化させるおそれのある疾患と関連している可能性があります。また、口内炎、のどの痛み、のどのはれは、ニコレットから唾液中に溶出するニコチンの化学的刺激やガムをかむことに拠る粘膜との接触などの物理的刺激で、症状が悪化する可能性があります。

Q6 医師から次の診断を受けた人がニコレットを使用して良いか。
心臓疾患(心筋梗塞、狭心症、不整脈)、脳血管障害(脳梗塞、脳出血等)、バージャー病(末梢血管障害)、高血圧、甲状腺機能障害、褐色細胞腫、糖尿病(インスリン製剤を使用している人)、咽頭炎、食道炎、胃・十二指腸潰瘍、肝臓病、腎臓病
A 医師からこれらの疾患で治療を受けたことのあるお客様には医師に相談することをお勧めください。ニコチンはカテコールアミンの分泌を増加させて、血管収縮、心悸亢進をもたらすので、心臓疾患を悪化させる可能性があります。また、ニコチンの交感神経刺激作用により、脳血管障害(脳梗塞、脳出血等)、バージャー病(末梢血管障害)、高血圧、甲状腺機能障害、褐色細胞腫の症状に対し、影響を与えることが考えられます。糖尿病(でインスリン製剤を使用している人)の患者さんでは、禁煙によりインスリンの作用が強くあらわれる可能性があります。咽頭炎・食道炎は溶出したニコチンによる刺激感が生じるおそれがあります。胃・十二指腸潰瘍の場合は溶出したニコチンが嚥下されたことによる直接刺激作用により、治癒が遅くなることが考えられます。肝臓病ではニコチンの代謝・消失が遅れ、腎臓病ではニコチンの排泄が遅延する可能性があります。

Q7 使用後、次の症状があらわれた場合はどのように対応したら良いか。
口内炎、のどの痛み、はきけ、嘔吐、腹部不快感、胸やけ、食欲不振、下痢、発疹・発赤、かゆみ、頭痛、めまい、思考減退、眠気、どうき、胸部不快感、胸部刺激感、顔面潮紅、顔面浮腫、気分不良
A 直ちに使用を中止するようにご指導戴くとともに、ニコレットの添付文書を持って、医師の診察を受けることをお勧めください。副作用の可能性があります。また、お客様より必要事項[使用者氏名(連絡先)、年齢、性別、副作用の種類(症状)、使用量・使用期間、併用薬、副作用発現日、治療の有無]を聴取して戴き、武田薬品工業(株)にご連絡ください。(連絡先は「ニコレット ご販売にあたってのお願い」に記載してある各エリア担当部門宛てにお願いします。)

Q8 使用中に下記の症状があらわれ、その症状が継続又は増強した場合は、どのように対応すれば良いか。
口内・のどの刺激感、舌の荒れ、味の異常感、唾液増加、歯肉炎、あごの痛み
A お客様に合った正しい使い方をご指導ください。ニコレットの使用方法に不慣れのためにあらわれた症状と思われますので、「ニコレット ガムのかみ方」をご参考にご指導ください。ゆっくりとかむことで、これらの症状は軽減されることがあります。
また、しばらくしても症状が軽減されずに続くようであったり、増強するような場合は、使用を中止し、医師又は歯科医師に相談することをお勧めください。あごの痛みが残る人はあごの関節などに原因がある可能性があります。また、その他の症状も口腔内の荒れや口腔用医薬部外品・化粧品など、ニコレットの使用に拠らない場合も考えられます。
なお、ニコレットによる副作用が疑われる場合には、お客様より必要事項[使用者氏名(連絡先)、年齢、性別、副作用の種類(症状)、使用量・使用期間、併用薬、副作用発現日、治療の有無]を聴取して戴き、武田薬品工業(株)にご連絡ください。(連絡先は「ニコレット ご販売にあたってのお願い」に記載してある各エリア担当部門宛てにお願いします。)

Q9 使用中に下記の症状があらわれ、その症状が継続又は増強した場合は、どのように対応すれば良いか。
しゃっくり、げっぷ
A しばらく休薬することをご指導ください。ニコレットの使用で、軽度ではあるものの「しゃっくり」、「げっぷ」などの発症が報告されています。「しゃっくり」はニコレットから溶出したニコチンが胃に流入した時の刺激が原因と思われ、「げっぷ」はニコレットの咀嚼中に飲み込まれた空気が吐き出されるためと考えられます。いずれの症状もニコレットの使用を中止することで消失します。休薬しても症状が改善しない場合には、他の疾患(例えば、横隔膜周囲の病気、胃炎など)の可能性もあるので、医師の診察を受けることをお勧めください。

Q10 誤って定められた用量を超えて使用したり、小児が誤飲した場合で、下記の症状がみられたら、どのように対応すれば良いか。
はきけ、唾液増加、腹痛、下痢、発汗、頭痛、めまい、聴覚障害、全身脱力
A お客様にこれらの異変があれば、急性ニコチン中毒の可能性があるので、ニコレットの添付文書を持って、直ちに医師の診察を受けることをお勧めください。お客様の体調に異常(不調)がなければ、差し迫った状況ではないと考えますが、医師に相談することをお勧めください。
なお、小児では不測の事態も考えられますので、体調異常の有無にかかわらず、添付文書を持って、直ちに医師の診察を受けることをお勧めください。
また、緊急時の対応につきましては、「ニコレット禁煙支援センター」及び「中毒110番」で情報提供しています。

Q11 3ヵ月を超えて継続する場合は、どのように対応すれば良いか。
A 禁煙指導を行っている医師に相談することをお勧めください。用法・用量では、使用期間は3ヵ月をめどとしています。これは、長期間にわたる使用で、ニコチン依存性がタバコからニコレットに引き継がれ、離脱する(ニコレットをやめる)ことが困難になる可能性があるためです。この場合、ニコレットの継続使用を判断するには専門的な診断が必要と思われます。なお、6ヵ月を超えて使用することはできません。


■よくある質問に関するQ&A■

Q1 喫煙はニコチン依存症といわれました。これは病気なのですか?
A 日本ではまだ一般的に病気というようには考えられていません。しかし、最近の研究では、ニコチンがアルコールや覚醒剤、モルヒネなどと同じような依存性をもたらす薬物の一種で、脳に直接働き快感をもたらすと考えられています。長年喫煙していると、ニコチンの薬理作用の結果、身体的依存が形成され、禁煙により依存症特有の離脱症状が出現し、やめることが難しくなってきます。このような状態になると体がタバコにならされ、タバコをやめると変調をきたすようになります。重症になっても他の薬物依存症のように社会的に問題になるわけではないのですが、薬物依存の一種として治療する必要があると最近考えられるようになってきています。

Q2 ニコレットを使いながら、タバコの本数を減らしたり、弱いものに替えたのではいけないのですか?
A 完全に禁煙した方が成功の確率が高くなります。ニコレットにはニコチンが含まれていますが喫煙の時ほど高い血中濃度が得られるわけではないので、イライラや集中困難、不安などの不快感を和らげる効果は期待できますが、喫煙したいという欲求は完全には抑えることはできません。したがって、タバコを我慢する意志がなければ禁煙効果もあがりません。禁煙を始める前に、禁煙しなければならない理由をもう一度よく考え、禁煙達成への心がまえを十分に持った上で、治療にのぞむべきでしょう。

Q3 禁煙すると集中力が落ちたりして仕事もはかどりません。困るのですが?
A ニコレットがいくらかはその悩みに応えてくれますが、喫煙ほどではありません。禁煙に伴うイライラ・集中困難・落ち着かないなどの症状に悩まされるのは禁煙開始から1〜2週間ですので、最初の1〜2週間が辛抱のしどころです。次第に、喫煙しなくても普通の集中力が自然に得られるようになります。

Q4 どうして普通の薬のように1日何回、何錠というふうに使用法が決まっていないのですか?
A 大体の1日量は「ニコレット使用量の目安」によって決めます。その範囲ですむに越したことはないのですが、喫煙者は一人一人、自分の好むニコチンの血中濃度がだいたい決まっているので、それを維持するように喫煙します。したがって、最初は無理をせず、吸いたくなった時にはニコレットを使うことが離脱症状による不快感を和らげてくれます。それでもニコチンの総摂取量は喫煙より低くなるはずです。離脱症状の出現のピークは禁煙開始後1〜2週間までといわれています。そして1ヵ月前後それから徐々に減らしていきます。ニコレット使用にあたってもっとも重要なことはこの減量なのです。少しずつでも必ず減量していくことが大事です。

Q5 ニコレットは味も悪いし刺激があったり唾がたくさん出たり、又、普通のガムのようにおいしくありません。
A ニコレットは医薬品で、ニコチンがゆっくりと放出されるよう工夫されたガム製剤です。刺激があるのはニコチンの作用のせいで、口の粘膜からニコチンが吸収されますので、そうした不快感はある程度は仕方がありません。辛みや刺激感を感じたらかむのを止めて、ほほの内側に寄せて休ませてください。また、唾液の量が増えるのはガムをかむという行為のためです。この唾液中にニコチンが含まれていますので、少し飲み込むのを我慢してください。唾液が多すぎる場合は、一時ティッシュペーパーなどに唾液を出すようにすると、不快感が軽減します。これらの症状はガムをゆっくりかむことで軽くなることがありますが、それでも症状が軽減されない場合には、使用を中止し、医師、歯科医師又は薬剤師に相談しましょう。

Q6 お酒を飲みながらニコレットを使ってもいいのですか?
A お酒を飲んでいる時は理性の働きもゆるみがちになり、うっかり喫煙しないとも限りません。常時、ニコレットを持っていてください。ビール・ワイン等のお酒を飲みながらではニコチンが胃に流されてしまったり、酸性飲料のため吸収されにくく効果があがらない原因にもなります。アルコールとの併用はお控えください。

Q7 ニコレットをかみながらコーヒー等を飲んでもいいですか?
A コーヒー、炭酸飲料などの摂取後、口腔内が酸性になるためニコチンの口腔粘膜からの吸収が抑えられ、効果が落ちることがあります(ニコレットは弱アルカリでよく吸収されます)。

各種飲料などのpH 飲料などの pH

ミルク 6.72
チキンスープ 6.54
コーヒー4.86−5.45
ビール4.00−4.60
醤油3.92
アップルジュース3.88
オレンジジュース 3.81−3.89
グレープジュース3.17
ワイン 3.00−3.80
コーラ2.30−2.76

Q8 現在、エアゾルを使用していますが、ニコレットと併用しても大丈夫ですか?
A エアゾル(喘息患者の使用する吸入剤)等との併用は、口内・のどの刺激感、のどの痛みなどの症状を悪化させることがありますので、併用はさけてください。

Q9 ニコレットを使用しているのですが、減量するにはどのようにしたらよいでしょうか?
A 禁煙に慣れてきたら、1週間単位で1日の使用個数を1〜2個ずつ減らしていきます。喫煙欲求が出たら、ニコレット以外に日常生活の工夫(例:冷たい水や熱いお茶を飲む、深呼吸、歯磨き、軽い運動等)で対処する方法を指導します。

Q10 ニコレットを使用してから3ヵ月ですが、まだ完全にニコレットをやめることができません。どうしたらよいでしょうか?
A ニコレット以外の習慣に変える日常生活の工夫をするよう勧めます。実際にはニコレットが必要ではないのに、心理的な不安感から続けて使用している場合も多いようです。3ヵ月を超えてニコレットを継続する場合は、長期・多量使用によりニコチン依存がニコレットに引き継がれることがありますので、医師又は薬剤師に相談するようにしましょう。

Q11 せっかく禁煙して一度は成功したのですが、また喫煙をしてしまいました。私の禁煙は失敗だったのでしょうか?
A 再喫煙はニコチンのためであること、消費者の責任ではないと強調します。再喫煙は禁煙した人の半数以上に起こることであり、決して特殊な状況でも珍しいことでもありません。再喫煙してしまった人のうち、約半数は禁煙に成功しています。逸脱を失敗と考えずに再度禁煙を続けるために、「タバコを吸わない状態になれる」には何度も「練習する」ことが必要です。